メーカーEC組織が空洞化する理由|代理店依存の構造

組織設計
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なぜメーカー内でEC人材が育たないのか?

メーカーEC組織が空洞化する理由を整理します。

代理店構造シリーズ 第⑨回

このシリーズでは、メーカーECと代理店の関係構造を整理しています。

全体構造はこちら →EC構造全体像(サイトマップ)

メーカーECでは、よく次のような声を聞きます。

  • EC組織が強くならない
  • EC人材が育たない
  • 代理店に依存している気がする

しかし、EC担当者がいないわけではありません。

むしろ多くの企業では

  • EC担当
  • モール担当
  • マーケティング担当

といった人員は存在しています。

それでも、

組織としてのECの力が強くならない

という課題があります。

これは担当者の能力の問題ではありません。

多くの場合、

組織構造の問題

です。

この記事では、

メーカーEC組織が空洞化してしまう構造を整理します。

メーカーECでは「組織が育たない」という課題がある

メーカーECでは、

EC担当者が存在していても

組織としてのECの力が弱い

という状態が見られます。

例えば

  • 施策は代理店が提案する
  • 分析は代理店が行う
  • 改善案は代理店が作る

企業側は

意思決定をする立場

になります。

この構造では、

ECの知識やノウハウが
企業側に蓄積されにくくなります。

代理店運用自体は問題ではない

ここで重要なのは、

代理店運用そのものが問題ではない

ということです。

EC立ち上げの初期では

  • 専門知識
  • 立ち上げスピード

の面で代理店は重要な役割を持ちます。

問題になるのは、

構造設計がないまま長期運用する場合

です。

EC組織が空洞化する構造

EC組織が弱くなる理由には、いくつかの構造があります。

① ノウハウが社内に蓄積されない

代理店モデルでは、

  • 分析
  • 改善施策
  • 運用ノウハウ

の多くが代理店側に蓄積されます。

企業側は結果を見ることはできますが、

プロセスを持つことができません。

② 意思決定が外部化する

EC運用では、

  • 広告施策
  • 商品ページ改善
  • 価格施策

など多くの意思決定があります。

代理店主導の運用では、

これらの提案が

外部から提供される構造

になります。

③ 担当者依存になる

ECの知識が社内に体系化されていない場合、

組織は

担当者依存

になります。

担当者が異動すると、

ECの知識も一緒に失われます。

メーカー組織特有の構造

メーカー企業には、

EC組織が育ちにくい構造も存在します。

人事ローテーション

メーカーでは、

担当者が数年ごとに異動するケースがあります。

そのため、

EC知識が組織に残りにくくなります。

EC専門キャリアが少ない

ECは比較的新しい領域のため、

専門キャリアが確立されていない企業もあります。

その結果、

ECは

短期担当ポジション

になることがあります。

強いEC組織が持つ特徴

強いEC組織には、いくつかの共通点があります。

知識が社内に残る

EC運用の知識が、

個人ではなく

組織に蓄積される

状態です。

再現性がある

担当者が変わっても

運用が続く構造があります。

意思決定が社内にある

戦略や重要な意思決定は

企業側

にあります。

組織が形骸化している場合

問題は個人ではなく
構造や役割定義にあるケースが多く見られます。

ただし、

・どこに機能不全があるのか
・どの部分を見直すべきか

を正しく判断できていない状態では、
改善は進みません。

まずは現状を評価し、
判断基準を明確にすることが重要です。

→ 実務で使える評価テンプレートはこちら

結論

メーカーEC組織が弱くなるのは、

担当者の能力の問題ではありません。

多くの場合、

構造の問題

です。

  • ノウハウの蓄積場所
  • 意思決定の場所
  • 組織の再現性

これらの構造を設計しないまま

代理店運用を続けると、

EC組織は徐々に空洞化していきます。

ECは

戦術ではなく構造で成長する領域

だからです。

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