EC担当の市場価値を上げる方法|20〜30代が今やるべき5つの視点
まず最初に伝えたいのは、市場価値は「できることの数」では決まりません。
私自身、メーカーECで働き始めた頃は、
- 楽天を運営する
- Amazonを運営する
- 広告を運用する
こうしたスキルを増やせば市場価値が上がると思っていました。
しかし、実際に経験を積む中で考え方は大きく変わりました。
Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピング・Qoo10という4つのモールを同時に担当したときです。
同じECでも、モールごとに売上の作り方がまったく違いました。
楽天はイベントをどう活用するか。
Amazonは検索でどう見つけてもらうか。
Yahoo!ショッピングは販促との組み合わせ。
Qoo10は価格競争やイベント施策。
最初は「モールごとの違い」としか考えていませんでした。
しかし運営を続けるうちに見えてきたのは、
どの会社でも共通する売上の構造
でした。
そこから初めて、
「ECを運営する人」ではなく、
「EC事業を考える人」
という視点を持てるようになったと思います。
私は、市場価値とはこの視座の変化だと考えています。
市場価値が高いEC担当者は「全体理解」ができる
市場価値が高い人は、施策をたくさん知っている人ではありません。
重要なのは、
全体を見て優先順位を決められること
です。
例えば、
- 今は広告を強化するべきなのか
- 先にレビューを改善するべきなのか
- 商品ページを見直すべきなのか
- CRMへ投資するべきなのか
同じ会社でも、状況によって答えは変わります。
だから市場価値が高い人ほど、
「何をやるか」
よりも、
「なぜ今それをやるのか」
を説明できます。
市場価値を上げる5つの視点
① モール全体を理解する
私が市場価値が上がったと感じた一番のきっかけは、
4モールを同時に担当したことでした。
楽天だけ見ていると、
楽天の成功事例しか分かりません。
Amazonだけ見ていると、
Amazonの考え方しか身につきません。
しかし複数モールを見ると、
売上には共通する構造があることに気付きます。
市場
競合
顧客
利益
施策
これらを全体で考えられるようになってから、
提案の質も大きく変わりました。
市場価値とは、
担当モールが増えることではなく、
事業全体を俯瞰できることだと思っています。
② 売上構造を理解する
私が一番成長したと感じたのは、
モールでの売上の作り方が見えた瞬間でした。
以前は、
広告
レビュー
商品ページ
SEO
それぞれを別の施策として考えていました。
しかし実際には、
レビューが改善するとCVRが上がる。
CVRが上がると広告効率も良くなる。
広告効率が良くなると利益が増える。
利益が増えると次の施策へ投資できる。
すべてがつながっています。
つまり、
売上は施策ではなく構造です。
この構造を理解できる人ほど、
どの会社でも成果を出しやすくなります。
③ 意思決定できる人になる
EC担当の仕事は、
広告を設定することでも、
商品ページを更新することでもありません。
最終的には、
意思決定
です。
例えば代理店から
「この広告をやりましょう」
と言われたとします。
代理店としては正しい提案かもしれません。
しかしメーカー側には、
利益
ブランド
営業
在庫
景品表示法
など、
広告以外にも考えるべきことがあります。
だから、
代理店の正解が、
メーカーの正解とは限りません。
私は代理店と仕事をする中で、
「管理すること」
よりも
「判断すること」
の方が重要だと感じました。
この判断力こそ、
市場価値につながる能力だと思っています。
④ 他社を見る
メーカーにいると、
基本的には自社しか見えません。
しかし市場は、
競合がどう動いているかで大きく変わります。
だから私は、
他社はどう売っているのか。
どんなレビュー施策なのか。
どんな価格戦略なのか。
を意識して見るようにしていました。
市場を見る癖がある人ほど、
改善案にも説得力が出ます。
⑤ 挑戦し続ける
市場価値が上がらない人には共通点があります。
知識が少ない人ではありません。
意思がない人です。
もちろん、
会社によって
予算がない。
権限がない。
挑戦できない。
という事情はあります。
それでも市場価値が高い人は、
その環境の中でできることを探しています。
レビュー改善。
競合分析。
KPIの見直し。
小さな改善でも積み重ねています。
その積み重ねが、
構造理解につながります。
市場価値が上がりにくいEC担当者の共通点
逆に、市場価値が伸びにくい人もいます。
私が感じる共通点は、
施策だけを見ていることです。
広告を回す。
商品登録をする。
モールを更新する。
もちろん必要な仕事です。
しかし、
なぜやるのか。
何を改善したいのか。
そこまで考えなければ、
市場価値は伸びません。
また、
会社の環境を理由に思考を止めてしまう人もいます。
ECは変化が速い業界です。
だからこそ、
学び続ける人ほど、
数年後に大きな差がつくと思っています。
20代・30代で意識してほしいこと
もし5年前の自分に一つだけ伝えられるなら、
「ECの専門性を磨き続けろ」
と言います。
EC市場はまだ成長しています。
メーカーだけではありません。
代理店。
EC支援会社。
コンサルティング。
フリーランス。
独立。
キャリアの選択肢も広がっています。
専門性を積み重ねることは、
今の会社だけではなく、
将来の選択肢も増やしてくれます。
だから私は、
20代・30代のうちは、
とにかく構造を理解することをおすすめします。
まとめ|市場価値は「構造理解」で決まる
EC担当の市場価値は、
広告ができることでも、
楽天を運営できることでもありません。
本当に重要なのは、
- 売上構造を理解する
- 優先順位を決められる
- 意思決定できる
- 市場を分析できる
- 継続して挑戦できる
この積み重ねです。
私自身、4モールを担当し、売上の構造が見えたことで、初めて「EC担当」として一段成長できたと感じました。
市場価値とは、担当業務が増えることではありません。
事業全体を理解し、売上を構造で考えられるようになること。
それが、会社が変わっても通用するEC人材の条件だと考えています。
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