EC責任者・マネージャーの仕事内容とは?EC担当者との違いを実務目線で解説

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EC責任者コース LEVEL1|役割転換する

EC担当者として経験を積んでいくと、いずれ「EC責任者」「ECマネージャー」という立場が視野に入ってきます。

ただ、EC責任者は単に「EC担当者の上位職」ではありません。求められる仕事の質そのものが変わります。この記事では、EC担当者とEC責任者の違いを、実務目線で整理します。

目次

「仕事ができるEC担当者」の特徴

まず、EC担当者として評価される人には、共通する特徴があります。

EC責任者に求められること

一方、EC責任者に求められるのは、次のような力です。

EC担当者に求められる力EC責任者に求められる力
施策の説明がうまい判断が速い
施策のメリット・デメリットを理解できているEC全体を見て判断できる
そのうえで自分なりに判断できる売上をコントロールできる
利益をコントロールできる
KPIを設計できる
優先順位を決められる

ここまでが、EC担当者として求められる力です。施策を正しく理解し、実行し、周囲に説明できる。まずはこの力が土台になります。

個別の施策を実行する力から、複数の選択肢を比較し、全体最適で判断し、その理由を説明する力へ。ここが、担当者と責任者の最も大きな違いです。

責任範囲の変化

EC責任者になると、見るべき範囲そのものが広がります。

  • 売上責任:チャネル横断での売上目標に対する責任
  • 利益:広告費・手数料・物流費を含めた利益コントロール
  • チャネル:自社EC・モールなど複数チャネルの優先順位判断
  • 人員:担当者の育成・配置
  • 代理店:代理店・パートナーとの関係設計
  • 在庫:欠品・過剰在庫のコントロール
  • 社内調整:商品部・営業部など他部署との調整
  • 経営との接続:EC事業の状況を経営層へ説明する責任

個別の施策ではなく、これらすべてを踏まえたうえでの意思決定が求められます。

「施策ではなく判断軸を持つ」ということ

POINT

「この施策がいい」「この代理店がいい」といった情報だけで意思決定をしていると、判断軸がなくなり、戦略がぶれていきます。

会社によっては、自社ECとモールの整合性、チャネル間の施策のカニバリ(食い合い)、ブランド戦略と売上施策の衝突など、単純な正解がない問題が数多く発生します。「これをやれば成功する」という普遍的なEC論は存在しません。

世の中にある戦略や施策を理解したうえで、それらを自社の状況に合わせて組み合わせ、自社独自のEC構造を作っていくこと。これがメーカーEC担当者、特にEC責任者に求められる仕事であり、メーカーECの難しさであり、面白さでもあります。

経営との接続という役割

EC責任者には、EC事業の状況を経営層に説明する役割も加わります。売上や施策の詳細をそのまま報告するのではなく、事業全体としてどういう状態にあり、どこにリソースを投じるべきかを、経営が判断できる形に翻訳して伝える必要があります。

この役割があるからこそ、EC責任者にはKPIを設計する力と、複数の選択肢を比較して優先順位を決める力が欠かせません。現場の数字を経営の意思決定につなげる、いわば橋渡し役でもあります。

現場でよくある誤解

よくある誤解

「EC責任者は、EC担当者の仕事を規模的に大きくしただけの役割」という誤解をよく見かけます。実際には、仕事の種類そのものが変わります。

EC担当者は、目の前の施策をどう実行するかを考えます。EC責任者は、複数の施策・複数のチャネル・限られた予算の中で、どれを優先し、どれを見送るかを決めます。優秀な担当者がそのままEC責任者に向いているとは限らないのは、この判断の種類が違うためです。

また、「この施策がいい」「この代理店がいい」という外部の情報を鵜呑みにして意思決定してしまうケースもよく見かけます。世の中の情報はあくまで参考であり、自社の商品力・組織・チャネル構成に合わせて取捨選択する判断軸を持たなければ、施策を導入するたびに戦略がぶれていきます。

担当者から責任者へ、どう変わっていくか

担当者から責任者への成長は、ある日突然起こるものではありません。目の前の施策を実行しながら、その施策が売上・利益・組織全体にどう影響するかを考える範囲を、少しずつ広げていくプロセスです。

自分の担当範囲の外にある数字(他チャネルの状況、会社全体の利益構造など)にも関心を持ち、なぜその判断がされたのかを理解しようとすることが、次の役割への準備になります。

まとめ|担当者から責任者への成長

EC担当者からEC責任者になるということは、単に役職が上がることではありません。個別の施策を実行する力から、全体を見て判断し、その理由を説明する力への成長です。

管理職だけがキャリアの正解ではありません。専門性を深める道もあれば、責任者として全体を見る道もあります。まずは自分がどちらの働き方にやりがいを感じるかを考えることが、キャリアを選ぶ出発点になります。

マネージャーを目指すべきかどうかで迷っている方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

▶ EC担当のキャリアパスとは?マネージャーになるべきかを解説


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この記事を書いた人

EC Career Lab運営者

メーカーECを中心に10年の実務経験。ECモール企業で100社以上のメーカー支援に携わり、メーカー側では月商3億円規模のECアカウント運営、月商1〜2億円規模のEC事業運用を経験。

EC担当者の仕事・市場価値・キャリア・組織構造を、実務経験をもとに整理して発信しています。

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