ECの「再現性」って、そんなに簡単じゃないと思う。

SNS広告を出していて、「これ、このまま広告を投下していいのかな?」と思うことがある。

広告経由の売上が、きれいに分からない場合があるからだ。

そうなると、IMPなど別の数字を見ながら判断することになる。
ちゃんと表示はされている。見られてはいる。

でも、表示されたから売上につながった、とは単純には言えない。

じゃあ止めたらどうなるのか。
それも、実際に止めてみないと分からないことがある。

続けるにも、止めるにも、判断しきれない感じが残る。

目次

セールも、似たところがある

セールをずっと続けていると、だんだん分かりづらくなってくる。

セールをやったから売れているのか。
セールをやらなくても売れていたのか。

セールをやめたら、売上がどれだけ落ちるのか。
これも、やめてみないと分からない部分がある。

セールが悪いと言いたいわけではない。
ただ、施策と結果のつながりを完全に切り分けるのは、思っているより難しい。

売れたときも、売れなかったときも

売上が伸びたとき、「この施策が当たったな」と思うことはある。

でも同時に、それだけじゃないだろうな、とも思う。
季節もあるし、競合の動きもあるし、商品そのものの力もある。

売れたのが全部自分の施策のおかげ、とは考えていない。

逆に、施策がうまくいかなかったときも、「この広告はダメだった」で終わりにはならない。

クリエイティブが合っていなかったのか。
価格なのか。
ターゲティングなのか。

だいたい、要素はひとつじゃない。
何が悪かったのかを考えて、次はそこを変えてみる。
その繰り返しになる。

それでも、分かるようにはなってくる

こう書くと、「ECには正解がない」という話に聞こえるかもしれない。

でも、自分の感覚はそうではない。
経験を積めば、何をやればいいのかは分かるようになってくる。

過去に、似た商品を見ている。
似た価格帯を見ている。
似たモールで、似た広告を出して、似た失敗もしている。

だから、「これはたぶんこうだろう」という判断はできるようになる。
ECを始めた頃に比べれば、施策を選ぶ精度は上がったと思う。

「同じことを別の商品でも」と言われると

ただ、ある商品で売上を伸ばすと、「じゃあ、そのやり方を別の商品でもやってください」となることがある。

気持ちは分かる。
でも、商品が違う。価格が違う。ターゲットが違う。競合も、市場も違う。

成功した施策をそのまま横に持っていけば成功する、とは限らない。

自分にとっての再現性は、同じ施策をコピーできることではない。

過去の経験をもとに仮説を立てて、やってみて、結果を見て、また直す。
そうやってPDCAを回しながら、その商品にとっての成功パターンを作っていく。
そっちのほうが近い気がしている。

「正しい施策」を聞かれたら

新人のEC担当者に「どうしたら正しい施策を選べますか?」と聞かれたら、たぶん「目的に合った施策かどうかを考える」と答えると思う。

「売上を伸ばしたい」だけだと、まだ広い。

売上が伸びない原因は、アクセスが足りないのか。
CVRなのか。
価格なのか。
商品の良さが伝わっていないのか。

課題を直すより、すでに強いところをもっと伸ばしたほうがいい場合もある。

だから、「最近この施策が流行っているから」ではなく、今の目的に合っているか。今の課題に合っているか。今ある強みを伸ばす施策なのか。
まずはそこを考えてほしい、と伝えると思う。

ECを始めた頃よりは、何をすればいいのか分かるようになった。

それでも、「この施策をやれば絶対売れます」とは、今でもなかなか言えない。

商品が変われば、また考える。
数字を見る。やってみる。
失敗したら、何が違ったのかを考える。
またやる。

結局それを繰り返して、その商品の正解に近づいていく。

ECの再現性って、「同じことをすれば同じ結果が出る」ということではなくて、「違う状況でも、正解に近づくための考え方を持っている」ということなのかもしれない。

最近は、そんなふうに思っている。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

EC Career Lab運営者

EC領域で約10年。メーカーEC、ECモール企業でのメーカー支援(100社以上)を経て、現在はメーカー側で複数モールを統括し、月商1〜2億円規模のEC事業を運用しています。

メーカーECの実務とキャリアについて、現場での経験をもとに発信しています。

コメント

コメントする

目次