「これは自分がやったことで売上が伸びた」と思える経験は、いくつかある。
たとえば、新規のお客様を増やしたくて、広告の取り方を見直したときのこと。
ただ広告費を増やしたという話ではない。
新規を増やすために、これまで取れていなかったワードを取りにいった。
新規を増やしたい。
そのためには広告の取り方を変える必要がある。
じゃあ、どのワードを取りにいくか。
こういうときは、自分が考えて実行したことと、売上の変化がつながっている。
だから「自分がやったから伸びた」と思える。
狙っていないところから売れることもある
一方で、自分が直接狙ったわけではないところから売上が動くこともある。
自社ECで広告を強化していた時期に、インフルエンサーの方が自然に商品を投稿してくれたことがあった。
こちらから依頼した施策ではない。
こうなると、売上が伸びていても、広告を強化したからなのか、その投稿の影響なのか、両方なのか、完全には切り分けられない。
とはいえ、「自分の施策で伸びたと思っていたら、実は別の要因だった」と後から気づくことは、正直あまりない。
ただ、そういうことも起こり得る、という程度の話だ。
売れている商品ほど、実力が見えにくい
強い商品を担当していると、もともと売れる。
ブランドの力もあるし、商品そのものが強い。
だから売上の数字だけを見ても、担当者が優秀だから売れているのか、商品が強いから売れているのかは分かりにくい。
ただ、強い商品だから担当者に実力がいらない、とは思っていない。
むしろ逆だと感じることがある。
すでにかなり売れている商品は、「もうやることがあまりない」という状態になることがある。
そこからさらに伸ばそうとすると、まず課題を見つけること自体が難しい。
何がまだ改善できるのか。
どこに伸びしろがあるのか。
何を変えるべきなのか。
その課題をどう見つけるか。
実力が出るのは、たぶんここだと思う。
売上が落ちたら、まず競合と市場を見る
売上が落ちたときも、すぐに「自分の施策が悪かった」とは決めない。
まず見るのは、競合と市場だ。
自社だけが落ちているのか。
市場全体が落ちているのか。
競合に何か変化があったのか。
自社の数字だけを見ていると、原因を自分の施策の中だけで探してしまう。
それで打ち手がずれることもある。
売上以外で、価値を出したと思える仕事
売上の数字以外で、自分が価値を出したと感じている仕事もある。
代理店管理だ。
転職の面接で実績を聞かれたら、自分は代理店管理の体制を大きく変えたことを話すと思う。
EC担当の実績というと、売上何%アップ、ROAS改善、CVR改善みたいな数字の話になりがちだ。
でもメーカーECでは、代理店との関係や役割分担、報告の仕方、意思決定の進め方を変えることも仕事の中に入っている。
数字としては出にくいけれど、やったこととしては大きい。
結局、課題を見つけられるか
じゃあ、EC担当の実力って何なんだろう、と考えることがある。
自分の答えは、そんなに複雑ではない。
分析して、課題を見つけて、対策する。それだけだと思っている。
売上が伸びているとき。
「うまくいっているからOK」で終わらせずに、まだ課題はないかを見る。
売上が落ちたとき。
「施策が失敗した」と決めつけずに、市場や競合も見る。
そうやって課題が見つかったら、対策する。
ECだけに特別な成功法則がある、とは思っていない。
状況を見て、考えて、問題を見つけて、対策する。その繰り返しだ。
売上が伸びたときは、やっぱりうれしい。
自分の施策が当たったと思えることもある。
ただ、売上だけを見て「自分はECができる」とも言い切れない。
すでに売れている商品を担当しながら、まだ課題を探している人もいる。
売上が落ちたときに、競合や市場まで見て原因を探している人もいる。
そう考えると、EC担当の実力は、売上の数字そのものより、その数字を見て何を考え、どんな課題を見つけて、次に何をするのか。そういうところに出るのかもしれない。
結局、分析して、課題を見つけて、対策する。
ECに限らず、仕事ってそういうものなのかなと思っている。

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